一般指定からアダルト指定へ


「アドベンチャーブックス 雑学シリーズ」に名を連ねていたこともある(cf. http://bookdi.gger.jp/archives/28876006.html )こちらの本が、本日昼にアダルト指定されたことが観測されました。


女医が教える「絶頂」エッチ ~ふたりの極上コミュニケーション (アドベンチャーブックス)女医が教える「絶頂」エッチ ~ふたりの極上コミュニケーション (アドベンチャーブックス) [Kindle版]
著者:ミナミ・リエロ
出版:株式会社メディアタブレット (2013-05-23)



商品情報より:

内容紹介
女が求める「理想のセックス!」 本当に“気持ちいい”エッチって!?
ふたりの絶頂で愛が深まる!

■目次
まえがき  心もからだも気持ちいいエッチをあなたに……。 
●Chapter1 やっぱり前戯は気持ちいい
●Chapter2 女性器にまるわるエトセトラ
●Chapter3 イクときは一緒だよ!?
●Chapter4 エッチが上手な男子の見分け方
●Chapter5 男性器にまるわるエトセトラ
●Chapter6 いつまでもエッチしたい女子でいるために
●Chapter7 男まかせにしちゃいけないこと
あとがき  ふたりで築き上げる極上のコミュニケーション。

プレビューワーを開く

一応体裁としては「女性のための、すけべえ指南書」であるようで、そのものズバリの性的部位キーワードなども、女同士の会話と思えば「まぁ、普通に交わされてるよね」と、理解できなくもありません。が、やっぱりちょっと男の子には刺激が強すぎると思います。


『般若心経講義』や『だしの取り方』と同じ客層


実は、この本の一番の見どころは、カスタマーレビューです。

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いろいろな本の「この商品を買った人はこんな商品も買っています」欄をチェックしたところ、
「般若心経講義」や「だしの取り方」や「チベット旅行記」や「哲学入門」のような
ランキング上位の無料本を買う人は、
みんな女医からセックスを教えてほしくて、
女教師の性生活に興味があるということがわかったのです。

このレビュワーさんの名前には見覚えがあります。賛否両論ある“青空文庫結合本”に対して、否定的立場から論陣を張っていた方です。今はサクラレビューとの戦いを繰り広げていらっしゃるんですね。


高評価レビュワーを追え


さらに味わい深いのは、この本に付けられたもう一つのカスタマーレビューです。

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経験が少ない自分には女性の知識や知恵が不足している。
そこを女医がわかりやすく教えてくれるのはありがたい。
そして少しエッチな気分になる。

簡潔明瞭高評価。しかも、ちゃんと購入済み。お客さんの鑑のような人ですね。

このレビュワーさんが評価した本は、6月8日現在、3つあります。

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だいたい予想が付くと思いますが、同系列の出版社の商品です。上客かと思ったらサクラだったでござる。

まずはこちら。


1分で使える暮らしの裏ワザ (アドベンチャーブックス 雑学シリーズ)1分で使える暮らしの裏ワザ (アドベンチャーブックス 雑学シリーズ) [Kindle版]
著者:暮らしの裏技を考える会
出版:株式会社メディアタブレット
(2013-05-28)


全く同じ取り合わせが微笑を誘います。

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闇の勢力と光の戦士の戦いがあらゆるところで繰り広げられている事実を前にして、謎の感動が止まりません。

一方、こちらの商品にはまだ光の力が及んでいませんでした。


年下女子の心をつかむ方法年下女子の心をつかむ方法 [Kindle版]
著者:森永あずき
出版:アドベンチャー
(2013-04-26)


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もう一人の高評価レビュワー、それは。
もちろんご同類です。

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文の書き方が複数パターンあるので、複数名で1つのアカウントを使っているっぽいですね。


実績のマーケティング手法


この手法は、電子書籍アプリの頃から使われているものです。

(参考) iPhoneアプリの電子書籍はサクラレビューによるステルスマーケティングだらけ [デジタルマガジン]

Kindleストアに場を移しても同様の行為を続けているということは、効果がある、ということなんでしょうね。

同シリーズに属する『雑学シリーズ 宇宙 (アドベンチャーブックス 雑学シリーズ) [Kindle版]』は、ベストセラー2位まで到達する成果を上げました。

ベストセラー2位の成績を収めながらも、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」には同系列出版社の本が並びます。

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例外は『ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた驚異の大宇宙』だけ、そのほかの一見無関係な本こそがこの本の正体を映しているという、面白い眺めです。

般若心経の本は一緒に買われていませんでした。


「世はいかさま」


誤解のないよう申し添えておきますが、元々出版畑の出身であり、山本夏彦コラムの愛読者でもある私は、「本を売るのはいかさまの才である」という翁の言に完全同意しています。上記一連のマーケティング()も「いかさまの才」あってのことです。世間に対して誇れることではないけど、社内で胸張ってもいい。

世はいかさまというのはこの世はいかさまから成っているということで、商才とか企画とか言えば聞えはいいが、なにいかさまのことである。いかさまの才がなければ社員は出世できないし、またその社はつぶれる

- 山本夏彦 - Wikipedia


もうちょっとエレガントにやってくれたらいいのにな、とは思いますけどね。